VOICES

ありふれた、しかし、かけがえのない毎日のために

吉川 和夫(きっかわ かずお)さん

2016年4月から2019年3月まで、宮城教育大学教員と兼任のかたちで、附属小学校長を務めました。それは、私が長く教育に携わった時間の中でも特別な3年間でした。毎日が大忙しでしたが、楽しく新鮮な経験ばかりでした。もちろん、時には難しい場面もありましたけれど、今でも幸せな気持ちで附属小での日々を思い返すことができるのは、きらきら輝く子どもたちの姿と元気いっぱいの教職員、そして常に温かい目で学校を支えてくださる保護者の皆さまのおかげです。

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附属小学校は3つの任務を持っています。「児童の心身の発達に応じて、初等普通教育を行うこと」、「教育の理論および実際について、実践研究を行うこと」、「教育実習生について、その指導を行うこと」です。これらの任務のもと、真に附属小らしい毎日を営むために、宮城教育大学と附属小教職員、保護者の皆さま、さらに卒業生、関係者の方々が力を合わせています。附属小の子どもたちは、いつも目の前にいる先生方だけでなく、たくさんの方々に見守られ、育てられているのです。

中でも、「いずみ後援会」には大きな役割を担って頂いてきました。校舎から体育館への渡り廊下「附小ロード」や全館エアコンをはじめ、様々な設備の整備や備品、教材の購入、より良い教育をめざして先生方が勉強するため、学外の研修に参加する出張費、児童に特別授業を提供すべく外部講師の先生をお招きする費用など、「いずみ後援会」のお力添えなしには「附属らしさ」は実現できませんでしたし、これからも同様です。

最近でも時々、仙台の街を歩いていると「あ!吉川校長先生!」と、声をかけられることがあります。私が「校長」として勤めたのはたった3年間でしたが、今でも覚えていて声をかけて頂けるのはとても嬉しいことです。運動会、合唱の会、研修旅行や公開研究会、あるいはそういった行事ではなくとも、ありふれた、しかし、かけがえのない附属小ならでは毎日を一緒に過ごすことができたからだろうと思います。これからも子どもたちと先生方が生き生きと輝くために、どうか「いずみ後援会」へのお力添えをお願い申し上げます。

吉川 和夫(きっかわ かずお)さんプロフィール

宮城教育大学教員、附属小学校長、聖和学園短期大学長を歴任、現在宮城教育大学名誉教授。専門は作曲。附属小学校のために「心のブックマーク」(佐藤崇作詞)を作曲。「せんくら」などでも毎年作品を発表している。